印刀について

篆刻で最も重要な道具は?


篆刻で最も重要な道具はなんでしょうか?・・・印材は材料だから、私は印刀だと思います。では書道で重要な道具は何でしょうか?・・・私は筆だと思います。書道を始めた時の当時の師匠は中国製の羊毛の筆を使っていました。お世辞にも高級な感じはなく1.000円ほどで買える柔らくてヘナヘナして書きにくい筆でした。作りも質素でしたが専門的な先生なので先生が使っているならとなんとかなるのだろうと、結局先生のところを卒業するまで使っていました。周先生のところに師事するようになってからは、周先生と同じ筆を使い始めました。以来同じ筆を使っています。
印刀は篆刻を始めようと思った時に、たまたま妻が高校の書道課程で使った印刀があったので、それを使い始めました。学生用の5ミリ幅の細い印刀で紐を巻き付けて使い7~8年は使っていたと思います。研いで研いで形がおかしくなって、いよいよ中国製の合金の印刀を買いました。どうも使い心地が悪く5~6本は買ったと思います。5年ほどして今の印刀に出会いました。9ミリ幅の中国製の太くて重い物です。あまり研がずに重さでグイグイ押し切る感じがあっているようです。9ミリ幅の印刀で6ミリ角の印材も刻します。紐も何種類か試してみて最近良いものに巡り合えました。それは真田紐です。ほどけ難く滑らないまさにメイドインジャパンです。写真は愛用の印刀と真田紐のストックです。
この印刀にもっと早く出会えていれば印刀も鉄筆というから生涯筆は3本で済んだかもしれません。何が言いたいのかというと、道具は大事に使っていると答えてくれるのだと思います。あれこれ道具を変えてみても自分の力量が伴わないと道具のせいにしてしまう。道具を変えるよりまず気持ちを変えてみましょう。お勧め致します。

















































































































































































2020/8/17